
稲本がクラブハウスに现れるのは、选手のなかではほぼ一番目か二番目。入念なケアを済ませ、日々のトレーニングに励んでいる。食事面に関しても非常に気を遣い、试合に向けた准备を怠らない。かといって年がら年中ストイックというわけではなく、プライベートにサッカーを持ち込まないことがメンタル面の充実につながっているようだ。では稲本の存在は、若い选手からはどう映っているのだろうか。
「2002年のワールドカップのときに自分は小学校6年生でした。もちろんテレビで観てましたよ。いまでこそイナさんと呼ばせてもらっていますが、昔は『イナモト』でしたからね。自分が子供の顷から第一戦でやっている人だし、とにかくサッカーをよく知ってる。海外経験のキャリアも长いし、体のケアやオンとオフの切り替え方とか、サッカーに対する取り组み方にぶれがない。プレー面では足腰が强いからか、一歩目がすごく力强いですよね。プレーにメリハリがあるのは、练习だけじゃなくて普段の生活からもきてるんじゃないでしょうか」(安藤骏介)
安藤だけでなく若い选手たちに话を闻くと、似たような答えが返ってきた。练习グラウンドで耳を澄ますと、稲本のかけ声がよく闻こえてくる。中村が话すように、アプローチの仕方は违えど上の世代が若い选手を盛り上げ、チームの雰囲気を作り上げているのがよくわかる。では逆に、稲本自身は若い选手たちを见て何を思うのだろうか。
「うーん、多少远虑がちな感じはするかなあ。自分が若いときはもっと势いがあったと思う。でも、それは仆らの世代が世界大会で结果を出せたからだと思うから、仕方ないところではあるけど。実绩や経験がなくていきなりチームで势いを出せというのも难しいと思うし。仆らは胜つことでより自信をつけた感じ。代表での経験がチームにも反映されて、それで多少なりとも前にいけてたのかな。
例えば安藤はアジア大会にレギュラーで出场して优胜したじゃないですか。その経験があったからこそ、フロンターレでの公式戦初出场のガンバ戦で力を出すことができた。そうやって积み重ねていくもんやと思う。ゴールキーパーが2人怪我することってめったにないけど、そういう状况でチャンスを引き寄せたのは日顷の练习の赐物やと思う」