●「まさに时代の変わり目でした」。その発言の背景とは…。
――04年に発売した书籍「HEKIRU FILE」(电子书籍としても购入可)の続编となる「HEKIRU FILE 2」が店头に并びました。みずから歩んできた歴史が本になることについて、本人はどのような心境なのでしょうか?
椎名へきるさん(以下、椎名):古いアルバムを见ているときって、その写真を通して当时のことが走马灯のように头の中へ苏ってくるじゃないですか。そのときと同じ感覚のように、改めて过去の记事を読み返しながら、「あっ、このときはこんなことがあったなぁ」「あのときはこうだった」など、客観的に自分の歩んできた歴史を振り返ることが出来ました。――歩んできた歴史を形として残せるって、羡ましいです。
椎名:CDもそうなんですけれど。本を通して、こうやって自分の足迹を形として残せたことに「すごく幸せだなぁ」って感じます。よく、「自分は何も残せてない人间じゃないか?」って考えるんですね。だけど、こうやって过去の记事を読んでいくと、「いろんなことを残せてたんだなぁ」と実感しましたし。「つねにわたしは、いろんな人たちに支えられながら进んでこれたんだなぁ」というありがたさも改めて覚えたように、すごく幸せも感じる事ができました。
――こうやって记事化してきたのも、へきるさん自身が伝え、记录しておきたい事柄を発信してきたからこそですからね。
椎名:ちゃんと残せてきたってことですね、良かった(笑)。――CDデビューから19年という日々を歩み続けてきた理由の一つに、椎名へきるを支えるスタッフチームのメンバーが一贯し続けているのも大きいことだと感じています。
椎名:お仕事の内容によって、いろんな方々と出会いや别れを缲り返してきましたけど。わたしの"轴となる动き"を形作ってくださってるスタッフさんはズーッと一绪なんですね。 たとえばライブ一つを取っても、わたしの1stコンサートとなった渋谷エッグマンのステージを作ってくださったスタッフさんたちと、今でも一绪に演れてますからね。
今でもズーッと活动を共にしているスタッフさんたちは、売れるかどうかもわからないわたしに対して、「この子と一绪にやりたい」と言ってくださった方々なんです。そんな海のものとも山のものともわからない、まだ得たいの知れない椎名へきるという存在に対して「一绪にやろう」と人生を赌けてくださったことは、すごいことだと思います。――19年の付き合いってすごいことですよね。子供で例えるなら、成人一歩手前の时期まで一绪に过ごしてきたってことですから。
椎名:そうなんですよ。むしろ、あれから19年も経ってしまったからこそ、「わたし、ちゃんと残してこれたことあるのかなぁ」と、つい考え込んでしまうんですよねぇ。
――へきるさんは声优としての新しい生き方を提示しながら、未踏の道を切り开き続けてきた方。その歩みがあるからこそ、后ろへ続く人たちへ进みやすい道筋を与えてくれたわけですからね。
椎名:そう言っていただけると非常に救われるといいますか。ちょうど90年前半とゆうのは声优个人も音楽に力を出したり声优雑志を饰ったり、表舞台への需要が増え、まさに时代の変わり目の顷でした。それ以前にも、声优+歌という形のもと先駆けてやってこられた方々はいましたが。 90年代は、そのスタイルがだんだんと定着し、気づいたら演じたキャラより声优个人が逆転していった时代でした。あの当时、富永みーなさんと一绪にやらせていただいてた(アニメ関连楽曲ばかりをセレクトし、ランキング化した)ラジオ番组「マルチメディアカウントダウン」でも、チャートに上がってくる楽曲の中には、林原めぐみさんを始め声优さんの呗う楽曲もあれば、高桥洋子さんやLArc-en-Cielさんの楽曲が入っていたように、声优とアーティストの楽曲が垣根を超えて混じり合っていました。
そういうことも含め、时代の流れが声优と歌を押し上げていき、声优自体の见え方がどんどん変わって行ってた时期であったと思います。