女子フィギュアは空白の时代かTHE PAGE 12月4日(木)14时41分配信

现在中学2年生の樋口新叶(写真:アフロスポーツ )
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズは第6戦のNHK杯で全戦が终了し、各种目6人・6组のGPファイナル进出メンバーが决まった。
日本势は男子シングルに町田树(関大)、无良崇人(HIROTA)、羽生结弦(ANA)と3人を送り込んだのに対し、女子シングルは14シーズンぶりにGPファイナル进出者ゼロ。
ソチ五轮金メダリストのアデリナ・ソトニコワを负伤で欠きながらも、エレーナ・ラジオノワ、ユリア・リプニツカヤら15歳から17歳までの若い4选手が出场権を获得したロシア势、着実に2选手を送り込んだ米国势に差を付けられた格好だ。
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日本女子の先行きはどうなのだろうか。
NHK杯では、シニア参戦2年目、16歳の宫原知子(関大高)が合计179・02点で3位、ソチ五轮代表の村上佳菜子(中京大)は173・09点で4位だった。宫原はフリーだけを见ればNHK杯を制したグレイシー・ゴールド(米国)に続く得点だっただけに、ジャンプのミスが悔やまれる。経験豊富な村上も、フリーでまさかのジャンプ跳び过ぎ违反を犯しており、このミスがなければという悔しさが强い。
宫原は「慎重になりすぎてスピードが出ず、ジャンプの失败につながった」と力なく言い、跳び过ぎ违反で3连続ジャンプが0点となった村上は「あれが0点になってしまったのが…」と渋面を作った。
GPファイナルといえば、ここ10年は日本女子が常に主役を张るような活跃を见せてきた。村主章枝、浅田真央が优胜経験を持ち(浅田は最多タイの4度优胜)、荒川静香、安藤美姫、铃木明子らも表彰台を経験している。毎年谁かが必ず3位以内に名を刻んでいたのだ。
ところがソチ五轮后の今シーズンは浅田が休养し、铃木と安藤が引退した。现在は、バンクーバー五轮前から世界上位で戦ってきた実力者がごっそり抜けてしまったことによる“我慢の时期”と言える。
このような时期が访れるかもしれないとの见方は、数年前からあった。日本スケート连盟は伊藤みどりが银メダルを获ったアルベールビル五轮后の1992年夏、全国から小学生を集め、长野県野辺山で「全国有望新人発掘合宿」をスタートさせた。「优秀な个の力に頼るだけでは世界で闘えない。选手层を厚くすることが必要だ」という考えから生まれた取り组み。この努力が実を结んだのが、トリノ五轮の荒川の金メダル获得だった。铃木も安藤も浅田も、こういった流れの中で成长していた。

中学1年生の本田真凛(写真:まんたんウェブ/アフロ )
ただ、强化策成功の裏で、トリノ五轮前には日本全国でリンクの闭锁が相次ぐという问题が起きていた。ポスト浅田の世代は、アスリートにとって“ゴールデンエイジ”と呼ばれる小学生のころに练习环境が変わったり、やむを得ない事情で竞技から离れた选手が多かった世代でもある。あるコーチは「才能はあっても、物理的な问题でフィギュアを続けられなかった子どもは何人もいた」と指摘する。
そんな中、さらに下の世代である今の中学生年代に将来性豊かな逸材がそろっているとの评判が高い。
今シーズンからジュニアGPに参戦している13歳の中学2年生、樋口新叶(わかば)は、デビュー戦だったジュニアGPチェコ大会で2位となり、2戦目のドイツ大会では见事优胜を饰った。ソチ五轮金メダルのソトニコワを彷佛させるスピードと力强いジャンプが武器。难度の高い「3回転ルッツ+3回転トゥーループ」をはじめ、「「3回転フリップ+3回転トゥーループ」「ダブルアクセル+3回転トゥーループ」といったコンビネーションジャンプをいとも容易く决めてしまう。
まだ幼さは残っているが、「表现力とジャンプの力强さに注目して欲しいです」と、见せ所をしっかりと自覚している。まずは12月12日からのジュニアGPファイナルでロシア势との戦いが待っているが、それが终われば全日本选手権(12月25~29日、长野)があり、いきなり上位を胁かす存在になりそうな予感もある。
樋口よりさらに一つ下には、中学1年生の本田真凛(まりん)も控える。小気味よいジャンプとはつらつとした表现力が魅力。荒川静香を目标としていると言い、「18年の平昌五轮では金メダルを取りたい。そのときは16歳になっているので出られる年齢だし、チャンスはあると思います」と力强い。
日本女子が14年ぶりにGPファイナル进出を逃したことは残念だが、下の世代に期待度の高い选手はいる。上が抜けた分、ビッグイベントに出るチャンスも広がっていくだろう。
现在、隆盛を极めているロシアも、バンクーバー五轮后の2010-2011年シーズンにはGPファイナル进出者ゼロというときがあった。抜きんでた一人の才能で戦うのではなく、何人もの选手が切磋琢磨して成长していくという図式を継続させることが、未来を明るく照らしていく方法だ。
(文责・矢内由美子/スポーツライター)